Webアクセシビリティに関するJIS化パブリックコメント研究会

本研究会の後,日本規格協会のワーキンググループ(WG2)はガイドライン案の見直しを行うことになりました. そのため,この研究会で述べられていることと現在のWG2で議論されているガイドライン案は異なるところがありますが,6月1日時点での記録として公開いたします.

I. 開催案内

I.1 開催趣旨

現在WebのJIS化のための作業として、ウェブアクセシビリティガイドライン(仮題)の策定作業が日本規格協会に設けられたワーキンググループ(WG2)によって進められております。そして、まもなくワーキンググループによる原案策定作業が完了し、パブリックコメントが求められる段階にきていると聞いております。そこで、WebアクセシビリティのJIS化のワーキンググループで作業されておいでの中村広幸先生をお招きし、パブリックコメントのための勉強会を開きたいと思います。つきましては、このテーマに関心のある専門家、ユーザの皆様の参加をお待ちしております。私どもとしましては、Webアクセシビリティ分野に関心のある方々の専門的知識を集約して、最良のパブリックコメントを合同で提出できればと考えております。

なお講師をお願いいたしました中村先生は、ゼミ合宿の予定を変更して来てくださることになりました。心より感謝いたします。また、東大基盤情報センターの会議室は、情報基盤センターの中山先生、浅田先生のご配慮によりお借りできるようになったものです。この場を借りてお礼申し上げます。

I.2 研究会の概要

日時:
2003年6月1日(日)11時−15時
場所:
東京大学基盤情報センター
講師:
発起人:
石川准、中根雅文、渡辺隆行
共催:
ITRC(日本学術振興会インターネット技術第163委員会) UAI分科会
記録係:
渡辺隆行,臼井義比古
お問い合わせ先:
jis-workshop@accessibility.org

I.3 プログラム

10:45-11:00 受付
11:00-11:20 開催趣旨などの説明および参加者自己紹介
11:20-12:00 プレゼンテーション 1 (中村 広幸氏)
12:05-12:40 プレゼンテーション 2 (植木 真氏)
12:40-13:00 プレゼンテーション 3 (石川 雅康氏、萩野 達也氏 (W3C))
13:00-13:30 昼食
13:30-15:00 プレゼンテーションを受けての議論

II. 研究会の記録

II.1 自己紹介

II.2 プレゼンテーション 1 (関西学院大学 中村 広幸氏)

お話の内容の公開を了承するお返事を中村先生からいただけていません. 本来なら中心となるべきパートですが,残念ながら省略します.

II.3 プレゼンテーション 2 (植木 真氏)

ソシオメディアの植木です.現場レベルの話をします. 私はこれまでにWeb制作会社のディレクターと企業のWebマスター(制作,運営)をやってきました. 2年前からユーザビリティを専門とするソシオメディアに入社. ウェブのアクセシビリティを担当して,LIFT日本語版の開発,セミナー,企業のガイドライン策定のお手伝い,本・雑誌記事の執筆などをしています. そうした活動の中で感じていることをお話します.

II.3.1 運営/制作現場における現状の問題点

  1. アクセシビリティに対する偏見や誤解がある.
  2. 高齢者・障害者もWebを利用し始めていることを認識していない.
  3. HTMLは画面に表示させるためのものという認識しかない.
  4. オーサリングツールの使い方は知ってるが、正しいHTMLを知らない.
  5. 自分のPCでちゃんと見えて使えればいいと思っている.
  6. 明確なルール(ガイドライン)に基づいて制作していない.

II.3.2 JIS化の意義

  1. アクセシビリティを正しく理解するきっかけになる.
  2. ウェブ制作の基本に立ち返る.
  3. 品質管理という考え方が取り入れられる.
  4. 大手企業サイトでの取り組みが具現化しはじめた.

結果としてより多くのユーザーが使えるウェブサイトが増える. = 日本のウェブサイトのアクセシビリティが向上する.

II.4 プレゼンテーション 3 (石川 雅康氏、萩野 達也氏 (W3C))

II.5 プレゼンテーションを受けての議論

盛り上がった議論がなされましたが,中村先生から公開の了承をいただけていませんので残念ながら割愛させていただきます.


jis-workshop@accessibility.org

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Last modified: Tue Nov 04 19:25:16 JST 2003