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: 3. 考察 : 盲学校における情報処理教育に関する アンケート調査結果報告書 : 1. アンケート調査の概要


2. 調査結果

ここでは、各質問に対する回答と、複数の質問の回答から分析できる事実につい てまとめた。

2.1 各学校に関する項目

  1. 情報処理教育実施の有無

      学校数 割合(%)
    情報処理教育を実施している 30 91
    情報処理教育を実施していない 3 9

  2. 各教育課程における情報処理教育の実施状況

    有効回答数
    30
      学校数 割合 (%)
    小学部で実施 18 60
    中学部で実施 22 73
    高等部で実施 23 76
    専攻科で実施 17 57
    その他 3 10

  3. 情報処理教育を、どのような授業時間を用いて行っているか。

    有効回答数
    30
      学校数 割合
    養護訓練 26 87
    算数・数学 12 40
    技術・家庭 9 30
    英語 7 23
    理科 7 17
    課外・クラブ等 10 33
    専攻科の授業枠 9 30
    生活 2 7
    社会 2 7
    国語 1 3
    その他 5 17

  4. 各教育課程で情報処理教育を受ける児童・生徒数 (平均値)

    過程 平均人数 有効回答数
    小学部 3.1 18
    中学部 4.9 20
    高等部 9.0 25
    専攻科 11.3 20

  5. 指導時間に関する状況

    有効回答数
    30
    指導形態 学校数 割合(%)
    1学期間、週 1〜2時間 14 47
    複数学期間、週 1〜2時間 24 80
    短期集中指導 10 33
    その他 12 40

  6. 授業時間内外で生徒が利用可能なコンピュータの台数。

    有効回答数
    32
    平均
    13.6台

  7. 生徒一人当たりの利用可能なコンピュータの台数 (上記 4 および 6 より算出。)

    有効回答数 30
    平均値 1.14台
    一人当たり 1台以上 10校 (33%)

  8. 十分な台数のコンピュータがあるか。

    有効回答数
    30
      学校数 割合 (%)
    常に利用者がいるが、十分な台数がある 6 20
    常に利用者がいて、台数の不足の問題がある 4 13
    ときどき利用者がいる 18 60
    基本的に利用者はいない 2 7

  9. 利用可能なシステムの種類

    有効回答数
    33
      学校数 割合 (%)
    DOS音声環境 33 100
    DOS点字環境 32 97
    Windows音声環境 30 91
    Windows点字環境 24 73
    Windows拡大表示環境 24 73
    Macintosh環境 4 12
    Unix環境 2 6
    その他 1 3

  10. 情報処理教育を担当することが可能な教員数

    有効回答数
    33
    平均人数
    11人

  11. 情報処理教育の担当ができる視覚障害を持つ教員数

    有効回答数
    29
    平均人数
    3.8人

  12. 情報処理教育を担当できる教員にしめる視覚障害者の割合 (上記 10 および 11 より算出。 10 のみに回答の記載があった学校については含まれていない。)

    有効回答数
    29
    平均値
    34%

  13. 日常的にコンピュータを利用している教員の割合

    有効回答数
    33
      学校数 割合 (%)
    10%未満 2 6
    10%以上 35%未満 11 33
    35%以上 65%未満 8 24
    65%以上 90%未満 8 24
    90%以上 4 12

  14. 画面表示の確認が困難な生徒に対する文書作成の指導に用いているソフト ウェア

    有効回答数
    29
      学校数 割合(%)
    AOK点字ワープロ 16 55
    一太郎バージョン5以下 11 38
    一太郎バージョン 6以上 8 28
    Microsoft Word 9 31
    MyWord 17 59
    VEGA 2 7
    その他 9 31

  15. 画面表示の確認ができる生徒に対する文書作成の指導に用いているソフト ウェア

    有効回答数
    29
      学校数 割合(%)
    AOK点字ワープロ 7 24
    一太郎バージョン5以下 12 41
    一太郎バージョン6以上 25 86
    Microsoft Word 12 41
    MyWord 7 24
    VEGA 1 3
    その他 3 10

  16. 指導に用いられている画面音声化および画面拡大ソフトウェア

    有効回答数
    27
      学校数 割合(%)
    VDM100 19 70
    グラスルーツ 0 0
    95/98Reader 24 89
    PC-Talker 10 37
    outSPOKEN 1 4
    ZoomText 12 44
    その他の画面音声化ソフトウェア 2 7

  17. 指導用または生徒が利用できる環境としての Microsoft Windows の導入の有無。 (上記 9, 14, 15 および 16より集計)

    有効回答数
    33
    導入 30校 91%
    未導入 3校 9%

  18. インターネットとの接続状況

    有効回答数
    31
      専用線 ダイアルアップ 合計1
      学校数 割合(%) 学校数 割合(%) 学校数 割合(%)
    接続 10 31 16 52 23 74
    未接続   8 26

  19. 校内ネットワークの整備状況

    有効回答数
    31
      LAN整備済み LAN未整備
      学校数 割合(%) 学校数 割合(%)
    インターネット接続校 9 29 14 45
    インターネット未接続校 1 3 7 23

  20. インターネット関連の指導内容

    有効回答数
    18
      学校数 割合(%)
    E-Mail 12 67
    WWW閲覧 18 100
    WWWを用いた検索 13 72

  21. 習得した技術を生徒が応用する機会があるか

    有効回答数
    29
      学校数 割合(%)
    授業の提出課題の作成に用いる 16 55
    課外活動で用いる 18 62
    生徒が自由に利用できる コンピュータがある 23 79
    個人でコンピュータを所有している生徒がいる 20 69

2.2 各教員に関する項目

  1. 盲学校在学中に習得すべきだと考える技術

    有効回答数: 情報教育を行っている盲学校の教員
    45
    有効回答数: 情報教育を行っていない盲学校の教員
    18
    有効回答数: 合計
    63
      情報処理教育実施校の教員 情報処理教育非実施校の教員 合計
      人数 割合 (%) 人数 割合(%) 人数 割合 (%)
    キーボードの操作 45 100 18 94 62 98
    単一アプリケーション利用 17 38 10 55 27 43
    複数アプリケーション利用 29 64 16 88 45 71
    漢字仮名混じりの文書作成 41 91 16 88 57 90
    自分に適した画面出力の確認方法の確立 39 87 17 94 56 88
    OSの基本操作 24 53 9 50 33 53
    新規アプリケーションを独力で利用 7 16 2 11 9 14

  2. 実際に平均的な生徒が習得できる技術

    有効回答数
    45
      人数 割合(%)
    キーボードの操作 39 87
    単一アプリケーション利用 26 58
    複数アプリケーション利用 14 31
    漢字仮名混じりの文書作成 29 64
    自分に適した画面出力の確認方法の確立 12 27
    OSの基本操作 8 18
    新規アプリケーションを独力で利用 0 0

  3. 積極的に情報処理の授業に取り組んでいると感じられる生徒の割合

    有効回答数
    42
      人数 割合(%)
    10%未満 6 14
    10%以上 35%未満 13 32
    35%以上 65%未満 14 33
    65%以上 90%未満 3 7
    90%以上 6 14

  4. 視覚障害者に対する情報教育の経験
    有効回答数
    42
      人数 割合(%)
    1年未満 3 7
    1年以上3年未満 16 38
    3年以上5年未満 6 14
    5年以上 17 41

  5. 現在の盲学校以前の着任校での情報教育の担当経験
    有効回答数
    42
      人数 割合(%)
    ある 9 21
    ない 33 79

  6. 現在の盲学校着任以前の視覚障害者を対象とした情報処理教育の担当経験。
    有効回答数
    43
      人数 割合(%)
    ある 1 2
    ない 42 98

  7. 視覚障害者の情報処理教育担当者を対象とした講習などの受講経験

    有効回答数
    62
      情報処理教育実施校の教員 情報処 理教育非実施校の 教員 合計
      人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%)
    受講経験はない 18 41 9 50 27 44
    受講したいが機会がない 8 18 2 11 10 16
    受講したいが時間的制約などで困難 4 9 2 11 6 10
    受講経験がある 14 32 5 28 19 31

  8. 講習などの受講経験が現在の情報処理教育の授業に役立っているか

    有効回答数
    14
      人数 割合(%)
    役立っているとは思わない 0 0
    役立っているとは思わないが、興味深い内容だった 6 43
    役立っている 8 57

  9. 情報処理教育を担当するようになった経緯

    有効回答数
    43
      人数 割合(%)
    特定の教科担当だから 9 21
    コンピュータの利用経験が周囲の教員に比べて多かったから 16 37
    情報処理教育に興味があったから 5 12
    情報処理教育の経験があったから 2 4
    上記の複数の要員 5 12
    その他 6 14

  10. 視覚障害者向けの情報教育を担当する上で特に重要だと考えること
    有効回答数
    42
      人数 割合 (%)
    指導者向けの分かりやすいソフトウェアのマニュアル 18 43
    実際にコンピュータを効果的に活用している視覚障害者の経験を聞くこと 29 69
    視覚障害者と同じ環境での コンピュータの利用体験 18 43
    ソフトウェアの利用法などの講習を受けること 13 31
    視覚障害者が利用している入出力方式に関する正しい理解 26 62
    効果的なカリキュラムの例 14 33
    その他 3 7

  11. 情報教育担当者向けの研修を受ける場合に期待する内容

    (注)
    以下は、挙げられた回答を大まかに分類したものである。
    回答数
    38
      人数 割合 (%)
    スクリーンリーダー・拡大ソフトおよび関連ハードウェアに関する最新動向 7 18
    スクリーンリーダー、拡大ソフトおよび関連ハードウェアの使用方法およびその 指導方法 10 26
    視覚障害者のインターネット利用方法およびその指導方法 3 8
    Windows上でのソフトウェアの使用方法およびその指導方法 13 34
    キーボードのみを用いた Windowsの利用方法 3 8
    視覚障害者向け情報教育の実践例 6 16
    個々のニーズに合わせたコンピュータ使用環境の構築方法 4 11
    実際にコンピュータを利用している視覚障害者の利用方法や利用状況 3 8
    弱視生の指導方法 1 3
    フルキー入力の指導方法 1 3
    プログラミングの指導方法 1 3
    視覚障害者が使用する環境を実際に使用する体験 1 3
    情報教育に関する技術や今後の展望 2 5

  12. インターネットの指導に関する意見

    以下、主な意見を抜粋して示す。

  13. 文書作成の指導に関する意見

    以下、主な意見を抜粋して示す。

  14. 画面音声化ソフトウェアの指導に関する意見

    以下、主な意見を抜粋して示す。

  15. その他の意見

    以下、主なものを抜粋して記す。


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中根雅文